『日曜美術館』 NHK Eテレ
井浦新、伊東敏恵(司会)
毎週日曜 09:00~10:00 放送
翌週日曜 20:00~21:00 再放送
「銀行頭取 陶芸を革新せり
~川喜田半泥子~」
2015年2月8日 放送
2015年2月15日よる 再放送
千宗屋(茶人) 出演
――不思議な模様は指の跡。しかも、大きく傾いています。ゴツゴツした岩のような肌に大きなひび割れ。作者は…
川喜田 半泥子
(かわきた・はんでいし
1878―1963年)
日本の陶芸家、実業家、政治家。銀行の頭取でありながら、「近代陶芸の父」 と呼ばれた人物。残した作品は、3万とも5万とも言われています。
しかし、アマチュアである事にこだわり、生涯1点も売りませんでした。忙しい仕事を終えてから家でじっくり、ろくろに向かう。陶芸はあくまで趣味。
そこから生まれた器は自由奔放。ひび割れでさえも見所にしてしまう。
陶芸家
「物事に拘らない。ただひたすら、楽しがっている。そういう人だと思うな」
まるで土の塊。最晩年には、茶碗という概念さえ飛び越えてしまった。
研究者
「困った人だなぁ、とつくづく、思わざるを得ないですね」
芸術とは本来、「遊び」 である。権勢に媚びたる為の手段でも、生活の糧を得るための手段でもあるべきではない。
究極の趣味人。「偉大なる素人」 と呼ばれた、川喜田半泥子の世界。
井浦 新
「日曜美術館です」
伊東 敏恵
「今日は、趣味で陶芸を始めながらも、後の近代陶芸に大きな功績を遺した
川喜田半泥子です」
★生活の糧を得る為のものではないというのは衝撃的です。思えば、学生のとき描いていた時が1番楽しかった様な気がします。
絵描き、芸術家になりたいという炎は今でも消えておらず、燻り続けている。心の炎と命の炎が消えない限り、何か創作を続けて行きたいと思っている。
創作に 100パーセント エネルギーを注いでしまうと、通常の仕事がおざなりになる様な悶々とした日々を過ごしています。
銀行の頭取をしながら生涯3万~5万点残した事自体、素晴らしいものがあります。会社を率いる立場。僕なんかよりずっとずっと忙しい訳ですから。
気持ちが入り過ぎて空回りしている状況かも知れません。もっと肩の力を抜いて、楽しむ気持ちも出して行く気になりました。
今の仕事が終われば、CGイラスト修行に入ります。キャンバスは描ける枚数は限られますが、CGはHDDとメモリーの容量が許す限り自由に描けます^^
デジタル空間はリアル空間よりも遥かに広く、無限に歩いて行く――
白紙の画面に向かって突撃。
【関連展覧会】
企画展
『川喜田半泥子物語
―その芸術的生涯―』
2015年1/9(金)~3/8(日)
石水博物館(三重)
巡回
あべのハルカス美術館(大阪)
2015年3/17(火)~5/10(日)