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『ロング・エンゲージメント』
【原題】
Un long dimanche de fiançailles
(仏語 婚約中の長い日曜日)
A Very Long Engagement
(英語 とても長い婚約)
2004年製作(フランス)
2005年03月12日(日本公開)
【監督】
ジャン・ピエール・ジュネ
【脚本】
ギヨーム・ローラン
【製作総指揮】
ビル・ガーバー
ジャン=ルイ・モンチュー
【原作】
セバスチャン・ジャプリゾ
【撮影】
ブリュノ・デルボネル
【音楽】
アンジェロ・バダラメンティ
【出演】
オドレイ・トトゥ
ギャスパー・ウリエル
クロヴィス・コルニアック
マリオン・コティヤール
ジヤン=ピエール・ダルッサン
ジュリー・ドパルデュー
アンドレ・デュソリエ
ドミニク・ベテンフェルド 他
第1次世界大戦を忠実に再現
ロング・エンゲージメント
――戦争でしか進歩できない悲しい生き物。『アメリ』で主役を演じた女優
オドレイ・トトゥが、第1次世界大戦で婚約者を待つストーリーです。余り
テンポと歯切れよい映画ではありませんが、第1次世界大戦をよく再現して
います。第2次世界大戦の元凶ともいえる「あの男」も、この中にいたこと
でしょう。この戦争で「あの男」が毒ガス被害に遭っていなければ、第2次
世界大戦は、もっと酷いものになっていたかも知れません。某宗教で有名に
なってしまった毒ガスは第2次世界大戦では使われませんでした。あの男が
毒ガス被害に遭って嫌っていたようです。本当に残念な事ですがこの戦争で
人類は同じ数だけ殺す。高い代償として人を殺す事もできるし、人を生かす
事もできる、車や飛行機が発達する。チャップリン名作『モダン・タイムス』
のように、人は機械に組み込まれ、モノのように扱われる時代の始まりを、
告げました。ネーデルラントの画家ブリューゲルの地獄絵図が現実のものと
なってしまいました。フランスの映画には情緒がある。ジャン・ピエール・
ジュネ監督の名作です。戦争時代、一途に生きた女性の生き様に感動します。
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オドレイ・トトゥの名演技光る
激動の21世紀
冷戦時代の末期を少年時代、リアルタイムで見てきた訳ですが、今はアラブの
春。東日本大震災と激動の 21世紀。個人の人間として大事にすべきは第1に
家族ではないでしょうか。今は定年まで会社があるかどうか分からない時代。
死ぬほど働いてもクビになる時はなる。そうなった時、誰が助けてくれるか
というと、会社や国ではなく、家族です。金は命よりも大事だという漫画も
ありますが、母なる自然のパワーにくらべれば、金などただの紙切れにしか
過ぎない――貧乏長生きするよと豪語した芸術家がいましたが、見習いたい
ものです。キナ臭い時代になってしまいましたが。21世紀を生きる人は日本人
ではなく、地球人になってほしいものです。環境汚染すれば周辺国に飛び火
してしまいますし、対岸火事とばかり、傍観していてはいけません。第1次
世界大戦もクリスマスには終わると思われていましたが、大戦にまで拡大して
しまったのです。やはり、家族は大事にしたいものです。オドレイ・トトゥの
名演技光る『ロング・エンゲージメント』。珠玉の名作、おすすめ映画です。
東間 陽一 Yoichi Azuma
SIEG2039
(2018年01月08日更新)
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