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クリーブランド美術館展 名画でたどる日本の美 九州国立博物館 感想


『クリーブランド美術館展 
 名画でたどる日本の美』

 九州国立博物館
 2014年7/8(火)~8/31(日)


クリーブランド美術館(アメリカ・オハイオ州) から、九州国立博物館(福岡・太宰府市) へ美術展覧会が

出張来日したので、去る7月12日(土)、早速行ってきました! 1913年開館のクリーブランド美術館は 2013年

大規模な改修工事が行われ、日本美術ギャラリーが新設されました。中世ヨーロッパ美術、印象派を含む

近現代美術、名館長シャーマン・リー博士が集めた東洋美術など、約4万5千点の大コレクションを誇る美術館。

全米屈指の日本美術コレクションが里帰り。日本美術・千年の歴史がいま、鮮やかに蘇る。

雪村周継、曽我蕭白、渡辺崋山、河鍋暁斎、人気絵師たちの豪華競演!! ピカソ、モネ、ルソーなど

クリーブランド美術館、人気作品の西洋絵画も来日。特に印象的に感じた名作絵画を、このブログで紹介します。


『龍虎図屏風』
(室町時代・16世紀)

変幻自在のトリックスター、僧侶画家・雪村周継。ユーモラスな龍と虎。時間の経過とともに照明が微妙に

移り変わっていく、趣向を凝らした展示。光と影の明暗による様々な 「表情」 が、見て取れる。光の影響を

受けやすい作品の為、クリーブランド美術館でも常設展示の難しい、貴重な作品。


『地獄太夫図』
(明治時代・19世紀)

奇才・河鍋暁斎が得意とした、室町時代の遊女の図。山賊に捕らわれ、遊女に売られた地獄太夫は

地獄を描いた着物を愛用しました。似た構図の暁斎の別作品が近年、約9千万円で落札。モノトーンの背景が

描き込まれた布袋様、閻魔様の、カラフルな着物の柄を際立たせています。妖艶でたおやかな地獄太夫。


『燕子花図屏風』
(江戸時代・18世紀)

有名な尾形光琳作、琳派の 『燕子花図』 を、渡辺始興がお洒落にアレンジ。茎を下まで描かない事で

金地を霞のように見せるのに成功。動きをもたせる事で、花の生命力と躍動感に溢れた、ゴージャスで見事な屏風。

洗練されたセンスを感じます。


『厩図屏風』
(室町時代・16世紀)

権力者のステイタス・シンボル、名馬コレクション。立派な馬や鷹を揃えるのは、権力の誇示という意味が

当時はあった様です。馬房に並ぶ、様々な毛色の名馬たち。堂々とした体つきの駿馬たちが勢ぞろいで圧巻!

気分はすっかり億万長者^^


――国宝級の名作名画を鑑賞、贅沢な1日でした。どれも貴重な作品ばかり。美術ファンの方はお見逃しなく。

みゆ