『日曜美術館』 NHK Eテレ
井浦新、伊東敏恵(司会)
毎週日曜 09:00~10:00 放送
翌週日曜 20:00~21:00 再放送
「生きた、描いた、恋した
~関根正二の青春」
2014年7月6日 放送
2014年7月13日よる 再放送
【出演】
酒井忠康(世田谷美術館館長)
【VTR出演】
窪島誠一郎(信濃デッサン館館主)
――野を行く女性達は、何をしているのでしょうか。これは、野辺送りの様子? それとも、嫁入りの行列?
色々な説がとび交うこの絵。確かなのは、19歳の画家がみた幻想の光景だという事。
「女が三人 又 五人
私の目の前に現れるのです」
大正時代、彗星のように現れた
関根 正二
(せきね・しょうじ/本名読み=まさじ
1899―1919年)
画壇の脚光を浴びはじめた
まさにその時、20歳の若さで他界。
長屋の2畳ほどの狭いアトリエ。絵の具も満足に買えない貧しい暮らしの中から、関根は色鮮やかな絵を生み出しました。
目を射るような朱色の着物。青い背景によって鮮やかさが際立ちます。ほっぺも朱色に照り映えているかのようです。
実は、この絵は
別の絵の上に描かれていました。
絵の具やキャンバスを買うお金が十分ではなかった。気に入らぬ物はどんどん潰して、その上に新たな作品を描いた。
関根は、幾たびも恋をしました。時に有頂天になり、やがて振られ、悲しみの底に沈みました。関根は、恋しい人の姿を絵にとどめました。
右の朱色の服の女性は恋人だと言われます。そして、中央は自分自身。耳を覆っているのは、包帯なのでしょうか。
★短命で終わった画家のようです。関根正二さんの絵は、ずっと鑑賞するのができない感じがします。
ゴッホと同じで、苦しみ、もがき、修羅葛藤した、『若きウェルテルの悩み』 のような苦しみが描かれています。
現在制作は殆どストップ、悶々とした日々を過ごしていますが、平成大不況の只中、これはこれで仕方のない事。
手空き時間をなんとか捻出して
創作に力を入れたいものです。
若いのは良い事だが、生活基盤を構築せず 100パーセント創作にエネルギーを投下すると、ゴッホのように短命に終わってしまうのではないか?
手空きのわずかな時間では名作を創るのはできないと思いますが、大不況でパトロンやスポンサーが見つかりにくい場合は、これでいいと思います。
死んで花は咲きません。
地に足をつけ自己管理を徹底。
自分を大事にしたいです。