『日曜美術館』 NHK Eテレ
井浦新、伊東敏恵(司会)
毎週日曜 09:00~10:00 放送
翌週日曜 20:00~21:00 再放送
「色彩はうたう ラウル・デュフィ」
2014年7月13日 放送
2014年7月20日よる 再放送
【出演】
日比野克彦(アーティスト)
【VTR出演】
茂木健一郎(脳科学者)
ソフィ・クレプス
(パリ市立近代美術館
主任学芸員)
ラウル・デュフィ
(1877―1953年)
「私の目はものの輪郭より先に色を感じ取り、色の印象が、より長く心の中にとどまる」
躍る線、あふれる色彩、子供のような素朴さ。描いたのは、「色彩の魔術師」 と呼ばれた画家。
たえなる色の調和で、みる者に溜息をつかせてきました。20世紀のフランスを代表する画家、ラウル・デュフィ。
その絵はちよっと不思議です。花びらを見てください。バラの赤が、黒い輪郭線からはみ出しています。
しかも、現実にはありえない色を塗るのです。見てください、青い馬を。
いったい、なぜ?――
茂木 健一郎
「世界の色んなものと、色を通して繋がってるって、感覚もてると思うんですね」
ソフィ・クレプス
「デュフィは、画家人生を通じて喜びを表現してきました。その喜びは、『色』 で表されているのです」
デュフィの生涯は苦悩に満ちていました。絵が売れず、晩年は病に苦しむ日々。しかし、だからこそ、色に托す思いがありました。
喜びを湧き上がらせるデュフィの色彩。
その秘密に迫ります――
井浦 新
「日曜美術館です」
伊東 敏恵
「今回は 20世紀のフランスを代表する、『画家色彩の魔術師』 といわれたラウル・デュフィ。そしてゲストは、アーティストの日比野克彦さんです」
★シャガール(1887―1985年) やマティス(1869―1954年)とよく似た絵です。
デッサンは修練と努力で上達しますが、色彩感覚は持って生まれたものらしいです。
最近、少しデッサンするだけで、すっかり油絵から遠ざかっています。これでイカンと思うのですが、通常の仕事がそれを許してくれません。
画家は晩年完成で
いいような気がします。
若くして大成功を収めると、晩年鳴かず飛ばずで消える人が多いです。若いとき貧乏が丁度いいような気がします。
画商さんもやはり、キラリと光る個性がなければ、見向きもしてくれないようです。
現代はインターネットで自分の絵を直販できる時代。いつか作品がたまったら少しずつ売り出したいと思っています。
デュフィの生きた時代は、第1次世界大戦、第2次世界大戦と、激動の時代を生き抜いています。
この時代の人たちと比べたら、自分はまだまだ恵まれている気がします。
がんばります。