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『日曜美術館』 NHK Eテレ
井浦新、伊東敏恵(司会)
毎週日曜 09:00~10:00 放送
翌週日曜 20:00~21:00 再放送
「仏像をよみがえらせた男
新納忠之介」
2015年5月10日 放送
2015年5月17日よる 再放送
【VTR出演】
西川杏太郎
(美術院国宝修理所理事長)
藤本靑一
(美術院国宝修理所所長)
鈴木喜博
(奈良国立博物館名誉館員)
――信仰の気持ちを込めて拝む仏像。それは、歴史を長く生きながらえて来た、貴重な文化遺産でもあります。
その遺産を後世に残そうと、無数の仏師たちが人知れず修理を行って来ました。
明治から昭和にかけて、日本の名だたる仏像の修理を手がけて来たのが、彫刻家・新納忠之介です。
新納 忠之介
(にいろ・ちゅうのすけ
1869―1954年)
東大寺法華堂の本尊。生きとし生けるものを救うという不空羂索観音。微笑みの表情で名高い法隆寺の百済観音。
千本の手をもつ、唐招提寺の千手観音。新納は半世紀に渡り、これら国宝の修理を次々手がけます。
どのように修理を行ったのか、新納は膨大な記録も残しました。
研究員
「紙の資料が 400冊ございます」
修理した箇所は、全て図にして記示しました。また、修理前や修理後の状態を写真に撮りました。
修理し、それを記録に残す新納の手法はいま、文化財修理に携わる美術院、国宝修理所に受け継がれています。
藤本 靑一
「革新的な修理法、記録法。
色々なものを継がして頂いている」
仏像修理に生涯を捧げた新納忠之介。新納が残した記録を元に、日本を代表する仏像がどの様によみがえったのかを辿ります。
★明治政府が文化財保護に大金を出したとは、ちょっと考えにくいです。明治維新後の野蛮な廃仏毀釈から考えれば、時間が経ってから漸くでしょう。
廃仏毀釈で破壊された名作があるとすれば、大変嘆かわしい事です。現在も国宝を拝む事ができるのは、新納忠之介さんのお蔭の様です。
素晴らしい! いつか手がける神様シリーズが上手くいくかは分かりませんが、仏教からギリシャ神話まで幅広く創りたい意欲に湧いてます!
アートと宗教は切っても切れない
関係だと、僕は考えています。
というのも、東京の国立西洋美術館で西洋の絵を鑑賞していると、殆どキリスト教関連の絵画だからです。
普通の風景を作り始めたのはブルジョア階級が生まれた辺りでしょう。油絵も、絵の具チューブの発明が出るまでは職人しか描けなかった代物。
薬品を溶いて少し塗るだけで1日がかりだったでしょうから。時代が変わっても、後世に名作をバトンタッチできる様な社会が続いてほしいです。
東間 陽一 Yoichi Azuma