井浦新、伊東敏恵(司会)
毎週日曜 09:00~10:00 放送
翌週日曜 20:00~21:00 再放送
「郷愁に染まる風景
~版画家 川瀬巴水~」
2013年12月15日 放送
2013年12月22日よる 再放送
2014年12月28日 アンコール放送
2015年1月4日よる 再放送
大林宣彦(映画作家) 出演
東京銀座。浮世絵や版画を扱う老舗の画廊に 30年前ジーンズを穿いたアメリカ人の若者がやって来ました。
店の人
「その日に買って帰った巴水の作品がこちらの典型的な日本の風景ですよね。桜と富士山の。後日秘書の方から電話を頂いて
この間の巴水作品を全部買いますという注文と言うか、オーダーを受けました。これですね、83年の名刺です」
スティーブ・ジョブズ(1955―2011年)。独自の審美眼を持つジョブズを虜にしたその版画家の作品とは――
どこか懐かしく
心に染み入る日本の風景。
版画家 川瀬 巴水
(はすい/1883―1957年)。
大正から昭和にかけて失われゆく風景を探し求め、生涯を旅に生きました。全国津々浦々、旅情あふれるその作品は、国内はもとより海外でも人気を博しました。
研究者
「巴水が描いて残してくれた事によって、私達はこんなに懐かしい風景を永遠に自分達のものに出来る。ここに行ったような錯覚さえ憶える。有難い事ですよね」
当たり前に目にする風景にこそ、何よりも大切なものが宿っている。川瀬巴水の旅へ出掛けましょう。
――千葉市美術館。川瀬巴水の生涯をたどる展覧会が開かれています(現在終了)。
★以前、『日曜美術館』 に出ていた気が。最後の浮世絵で、この人を最後に浮世絵が終わった話だった様な気がします。
ジョブズ氏を唸らせたのは憶えていませんでした。余り日本に関して発言が無いというネット記事を読んだ事があったので、日本に全く興味の無い人だとばかり思ってた。
明治と現代日本。全く違う訳で、明治の人が現代日本に来たら驚く事でしょう。それ位、日本の進歩進化は速いと思っています。
今から百年後の日本は、また全然変わっている事でしょう。そう考えると、沢山写真撮影、スケッチして絵にしたいです。
電線やコンクリートビルが立ち並ぶ現代は、余り絵にする気がお起きません。
見る人が見れば、ここはあそこなどと分かりますが、ビルディングが立ち並ぶ風景を絵にしても心は揺れません。
そういった意味で、現代日本は情緒がなくなり殺伐とした風景が広がっています。
東日本大震災後、電柱地中化が進められているようなので、風景が得意分野の僕としては早くしてほしいものです。
現代人は緑に飢えているので、緑豊かな美しい自然を沢山描きたいです。
【関連展覧会】
「生誕130年 川瀬巴水展
—郷愁の日本風景—」
千葉市美術館
2014年1/19(日)まで
[巡回]
大阪高島屋
2014年2/26(水)~3/10(月)
横浜高島屋
2014年3/19(水)~3/31(月)
山口県立萩美術館・浦上記念館
2014年4/26(土)~6/8(日)
川越市立美術館
2014年7/19(土)~9/7(日)
日本橋高島屋
2015年1/2(金)~12(月・祝)